“大野”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おほの44.4%
おおの33.3%
たいや11.1%
おほぬ5.6%
おほぬら5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三冬さんとうちつすれば、天狗てんぐおそろし。北海ほくかい荒磯あらいそ金石かないは大野おほのはま轟々ぐわう/\りとゞろくおと夜毎よごとふすまひゞく。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
十余年ぜんことごとく伐採したため禿げた大野おおのになってしまって、一夕立ゆうだちしても相当に渓川がいかるのでして、既に当寺の仏殿は最初の洪水の時
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
遼東りょうとう大野たいやを吹きめぐって、黒い日を海に吹き落そうとする野分のわきの中に、松樹山しょうじゅざんの突撃は予定のごとく行われた。時は午後一時である。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なお、「面形おもがたの忘れむしだ大野おほぬろにたなびく雲を見つつ偲ばむ」(同・三五二〇)も類似の歌であるが、この「国溢り」の歌が一番よい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大野おほぬらに小雨降りしくのもとに、時々よりが思ふ人。……どうした? どうかしたのか? おい! おい! 美緒! (声が次第に高くなる)
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)