“舌舐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
したな50.0%
したなめ20.0%
したなめず20.0%
したねぶ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太刀どすを抜いて小手調べに柱を斬る、覆面や黒装束にとりかかる、まるで夜討ち仕掛けの有様、血に餓えている狼の舌舐したなめずりを見るようであった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
通訳あがりの男は、何か思い出して舌舐したなめずりをした。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と帽子を上へ抜上げると、元気に額のしわを伸ばして、がぶりと一口。鶺鴒せきれいの尾のごとく、左の人指ひとさしをひょいとね、ぐいと首を据えて、ぺろぺろと舌舐したなめずる。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
横眼でにらんでは舌舐したねぶりをする(文三は何故か昇の妻となる者は必ずおろかで醜い代り、権貴な人を親に持った、身柄みがらの善い婦人とのみ思いこんでいる)
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)