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舌舐
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したな
ふりがな文庫
“
舌舐
(
したな
)” の例文
太刀
(
どす
)
を抜いて小手調べに柱を斬る、覆面や黒装束にとりかかる、まるで夜討ち仕掛けの有様、血に餓えている狼の
舌舐
(
したな
)
めずりを見るようであった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「その、女の噂をする時、
舌舐
(
したな
)
めずりをするのだけは止せよ。大江山の
洒呑童子
(
しゆてんどうじ
)
見たいで氣味がよくねえ」
銭形平次捕物控:306 地中の富
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、僕等の祖先の書いた詩文——たとへば
凡兆
(
ぼんてう
)
の「木の股のあでやかなりし柳かな」に対するほど、一字一音の末に到るまで
舌舐
(
したな
)
めずりをすることは出来ないのである。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
臼であり色けちであるところのおわきは、真正面からこのお方の顔を眺め、特にその偉大なるところの逞しき鼻に、
惹
(
ひ
)
きつけられたものだろう。
舌舐
(
したな
)
めずりをしながら妙な眼をした。
長屋天一坊
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
染めたくらの髪や
舌舐
(
したな
)
めずりしている喜惣の真赤な口などが、異様にちらつきだしたかと思うと、仔鹿の胴体も、その熱のためにむくむく膨れてきて、たまらない臭気が食道から吹きはじめると
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
舌
常用漢字
小6
部首:⾆
6画
舐
漢検1級
部首:⾆
10画
“舌”で始まる語句
舌
舌鼓
舌打
舌鋒
舌切雀
舌頭
舌端
舌皷
舌長
舌嘗