)” の例文
「山伏どの、干飯ほしいいけました。味噌をぶって食うと美味うまい、ここへ来て召食めしあがらぬか」と、いうのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おれ達を靜かにぶり
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
その荷物の間に挟まって、嬰児あかごは嬉々としていた。時々、米の粉の掻いたのや、練飴ねりあめぶらせて行く。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだいくらかの疑惑を二人へもつらしく、その人態にんていなどを眼でぶるがごとく見直すのだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
虎のふんを見ただけである。あくる日もまた、乾飯ほしい、牛骨をぶり舐ぶり、この日もまた駄目。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、海棠かいどうの花みたいな耳たぶを、噛むでもなくぶるでもなく、歯でもてあそびながらささやいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)