“堅唾”の読み方と例文
読み方割合
かたず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
咽喉のどかわいて引付ひッつきそうで、思わずグビリと堅唾かたずを呑んだ……と、段々明るくなって、雪江さんの姿が瞭然はっきり明るみに浮出す。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この日もイエスはこの不具者を癒すであろうかと、悪意に満ちたパリサイ人は堅唾かたずをのんで様子をうかがっていた。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
私は、一時に四方の薄暗さと冷気が身にこたえる涼台の上で、堅唾かたずをのんで、報道を聞いた。どんな田舎の新聞でも、戒厳令を敷いたことまで誤報はしまい。
私の覚え書 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)