一握ひとつかみ)” の例文
わずかに射し込んだ日の光りで、狭い、室の中が見えたが、畳の上には、女の抜髪ぬけがみ一握ひとつかみ程落ちていた……。
抜髪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一万二万と弟や妹の分前はあっても、自分には一握ひとつかみの土さえないことを思うと頼りなかった。それかと言って、養家へ帰れば、寄ってたかって急度きっと作と結婚しろと責められるに決っていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)