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一握
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ひとにぎ
ふりがな文庫
“
一握
(
ひとにぎ
)” の例文
市平は、「こんな、自分のものってば、なんにもねえ土地に、
一握
(
ひとにぎ
)
りの土もねえ土地に、何がそんなに未練が残んべな?」
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
おじいさんは、
奥
(
おく
)
から、かきと
芋
(
いも
)
を
盆
(
ぼん
)
にのせて
持
(
も
)
ってきて
女
(
おんな
)
に
渡
(
わた
)
し、
別
(
べつ
)
にゆでたくりを
一握
(
ひとにぎ
)
り、それは、
自分
(
じぶん
)
から
子供
(
こども
)
の
両手
(
りょうて
)
へ
入
(
い
)
れてやりながら
とうげの茶屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて首を少し傾けて「わが
夫
(
おっと
)
ギルドフォード・ダッドレーはすでに神の国に行ってか」と聞く。肩を
揺
(
ゆ
)
り越した
一握
(
ひとにぎ
)
りの髪が
軽
(
かろ
)
くうねりを打つ。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
旭川平原をずっと
縮
(
ちぢ
)
めた様な天塩川の
盆地
(
ぼんち
)
に、
一握
(
ひとにぎ
)
りの人家を落した新開町。停車場前から、大通りを
鍵
(
かぎ
)
の手に折れて、木羽葺が何百か並んで居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
砂で
磨
(
みが
)
き、
刃物
(
はもの
)
で手入れをされた竹は表皮の
艶
(
つや
)
を消されて落ちついた青さであった。ぱさっと地をはたくように振ると、
一握
(
ひとにぎ
)
りの竹はのたうって
揃
(
そろ
)
う。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
▼ もっと見る
こゝに
眼
(
め
)
を
拭
(
ぬぐひ
)
て
扶桑
(
ふさう
)
第一の富士を
視
(
み
)
いだせり、そのさま雪の
一握
(
ひとにぎ
)
りを
置
(
おく
)
が如し。人々手を
拍
(
うち
)
、奇なりと
呼
(
よ
)
び妙なりと
称讃
(
しようさん
)
す。千
勝
(
しよう
)
万
景
(
けい
)
応接
(
おうせふ
)
するに
遑
(
いとま
)
あらず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「束鮒」は
一束
(
ひとつか
)
、即ち
一握
(
ひとにぎ
)
り(二寸程)ぐらいの長さをいう。この結句の造語がおもしろいので選んで置いた。巻十四(三四九七)の、「河上の
根白高萱
(
ねじろたかがや
)
」などと同じ造語法である。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
こゝに
眼
(
め
)
を
拭
(
ぬぐひ
)
て
扶桑
(
ふさう
)
第一の富士を
視
(
み
)
いだせり、そのさま雪の
一握
(
ひとにぎ
)
りを
置
(
おく
)
が如し。人々手を
拍
(
うち
)
、奇なりと
呼
(
よ
)
び妙なりと
称讃
(
しようさん
)
す。千
勝
(
しよう
)
万
景
(
けい
)
応接
(
おうせふ
)
するに
遑
(
いとま
)
あらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“一握”の意味
《名詞》
片手の掌で握ること。また、その程度のわずかな量。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
握
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥