“艶気”の読み方と例文
旧字:艷氣
読み方割合
つやけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二本の指を口へいれて、苦しそうに酒を嘔吐もどしている。いつも、顔へ顔が映ると笑われている彼の頬も、艶気つやけがなく、真っさおであった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或時は、もう寡婦で艶気つやけのない、頭髪かみのけの薄い、神経質な女だと思った。私は、女のことを考えているうちに、日が暮れた。
抜髪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
今は色気も艶気つやけもなき病人が寐床の上の懺悔ざんげ物語として昔ののろけもまた一興であらう。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)