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艶気
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つやけ
ふりがな文庫
“
艶気
(
つやけ
)” の例文
旧字:
艷氣
二本の指を口へいれて、苦しそうに酒を
嘔吐
(
もど
)
している。いつも、顔へ顔が映ると笑われている彼の頬も、
艶気
(
つやけ
)
がなく、真っ
蒼
(
さお
)
であった。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
或時は、もう寡婦で
艶気
(
つやけ
)
のない、
頭髪
(
かみのけ
)
の薄い、神経質な女だと思った。私は、女のことを考えているうちに、日が暮れた。
抜髪
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今は色気も
艶気
(
つやけ
)
もなき病人が寐床の上の
懺悔
(
ざんげ
)
物語として昔ののろけもまた一興であらう。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
背
(
うしろ
)
には
綿
(
わた
)
の厚い、ふっくりした、
竪縞
(
たてじま
)
のちゃんちゃんを着た、
鬱金木綿
(
うこんもめん
)
の裏が見えて
襟脚
(
えりあし
)
が雪のよう、
艶気
(
つやけ
)
のない、
赤熊
(
しゃぐま
)
のような、ばさばさした、余るほどあるのを
天神
(
てんじん
)
に
結
(
ゆ
)
って
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
艶気
(
つやけ
)
のある
勇肌
(
いさみはだ
)
がトンと国貞あたりの
錦絵
(
にしきえ
)
にありそうであった。眉山の容貌、風采、及び生活は洋画は勿論院派の日本画にもならないので、
五渡亭
(
ごとてい
)
国貞あたりの錦絵から抜け出したようだった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
村は、色気も
艶気
(
つやけ
)
もなくなってしまった。
浮動する地価
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
だめだだめだ若い奴らは、五年もこの山に
棲
(
す
)
むとカサカサになって
寒巌枯骨
(
かんがんここつ
)
のていたらくだ、
陶土
(
つち
)
に
脂
(
あぶら
)
も
艶気
(
つやけ
)
もなくなってくる。そんな野郎は茶人相手の
柿右衛門
(
かきえもん
)
の所へ行ッちまえ。
増長天王
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
艶気
(
つやけ
)
のない
青葉
(
あおば
)
をつけているにすぎませんでした。
親木と若木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“艶気”で始まる語句
艶気蒲焼