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鉄片
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てっぺん
ふりがな文庫
“
鉄片
(
てっぺん
)” の例文
みんなは、
手
(
て
)
に
手
(
て
)
に、
武器
(
ぶき
)
を
持
(
も
)
っていました。それは、
竹槍
(
たけやり
)
や、たまたま
海岸
(
かいがん
)
に
打
(
う
)
ち
上
(
あ
)
げられた
難破船
(
なんぱせん
)
に
着
(
つ
)
いている、
鉄片
(
てっぺん
)
で
造
(
つく
)
られた
剣
(
つるぎ
)
のようなものでありました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
濃
(
こ
)
い
眉
(
まゆ
)
とそれから濃い
眸子
(
ひとみ
)
、それが眼に浮ぶと、
蒼白
(
あおしろ
)
い額や頬は、
磁石
(
じしゃく
)
に吸いつけられる
鉄片
(
てっぺん
)
の速度で、すぐその
周囲
(
まわり
)
に反映した。彼女の幻影は何遍も打ち
崩
(
くず
)
された。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
赤さびの
鉄片
(
てっぺん
)
や、まっ黒こげの
灰土
(
はいつち
)
のみのぼうぼうとつづいた、がらんどうの焼けあとでは、
四日
(
よっか
)
五日
(
いつか
)
のころまで、まだ火気のある
路
(
みち
)
ばたなぞに、黒こげの死体がごろごろしていました。
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「待て!」と、Kは起ち上った、出口の扉を堅く閉めて、
内錠
(
うちじょう
)
をかけた。その
鉄片
(
てっぺん
)
の刎ね返った響が、沈黙した室に響き渡った。絶えず倒れた意識ない人の口は動いていた。
扉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“鉄片”の意味
《名詞》
鉄片(てっぺん)
鉄の破片や切れ端。
(出典:Wiktionary)
鉄
常用漢字
小3
部首:⾦
13画
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
“鉄”で始まる語句
鉄
鉄瓶
鉄漿
鉄槌
鉄砲
鉄棒
鉄扉
鉄格子
鉄鎚
鉄柵