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『扉』
ふりがな文庫
『
扉
(
とびら
)
』
陰気な建物には小さな窓があった。大きな灰色をした怪物に、いくつかの眼があいているようだ。怪物は大分年を取っていた。老耄していた。日が当ると茫漠とした影が平な地面に落ちるけれど曇っているので鼠色の幕を垂れたような空に、濃く浮き出ていた。 室の …
著者
小川未明
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「早稲田文學」1910(明治43)年4月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約17分(500文字/分)
朗読目安時間
約28分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
慄
(
よだ
)
腫
(
ぶく
)
丈
(
せ
)
骸
(
からだ
)
刻
(
ほ
)
徐
(
しずか
)
退
(
しりぞ
)
後
(
おく
)
揺
(
ゆる
)
翅
(
か
)
他
(
ひと
)
凝
(
こら
)
柔
(
やさ
)
光線
(
ひかり
)
凍
(
こご
)
嘲笑
(
あざわら
)
地面
(
じべた
)
尖
(
さき
)
平
(
たいら
)
折々
(
おりおり
)
揚
(
あが
)
曾
(
か
)
殆
(
ほと
)
潜
(
ひそ
)
澄
(
すま
)
点
(
とも
)
眸
(
め
)
眼
(
まなこ
)
老耄
(
ろうもう
)
茫然
(
ぼんやり
)
裸体
(
らたい
)
閃
(
ひら
)
顰
(
しか
)
中
(
うち
)
佇
(
たたず
)
傷
(
いた
)
僅
(
わず
)
先刻
(
さっき
)
兎
(
と
)
内錠
(
うちじょう
)
冷笑
(
あざわら
)
刎
(
は
)
各自
(
めいめい
)
吐
(
つ
)
周囲
(
まわり
)
咽喉
(
のど
)
囁
(
ささや
)
四辺
(
あたり
)
垢染
(
あかじ
)
塞
(
ふさ
)
大儀
(
たいぎ
)
失
(
う
)
孔
(
あな
)
室
(
へや
)
小刀
(
ナイフ
)
屈
(
かが
)
嵌
(
は
)
帽章
(
ぼうしょう
)
平常
(
ふだん
)
引懸
(
ひっかか
)
後方
(
うしろ
)
忽
(
たちま
)
怖気
(
おじけ
)
怨
(
うら
)
悶
(
もだ
)
愁
(
うれ
)
愁然
(
しゅうぜん
)
戦
(
おのの
)
抉
(
えぐ
)
拳
(
こぶし
)
描
(
か
)
早晩
(
そうばん
)
曲折
(
きょくせつ
)
枕許
(
まくらもと
)
柔
(
やわら
)
毅然
(
きぜん
)
気兼
(
きがね
)
液
(
しる
)
点
(
つ
)
煩悶
(
はんもん
)
燈火
(
ともしび
)
爛
(
ただ
)
痕
(
あと
)
益々
(
ますます
)
真紅
(
まっか
)
瞼
(
まぶた
)
碇
(
いかり
)
立塞
(
たちふさ
)
給
(
たま
)
罎
(
びん
)
耳許
(
みみもと
)
花弁
(
はなびら
)
茫漠
(
ぼうばく
)
裡
(
うち
)
裸姿
(
はだかすがた
)
見詰
(
みつ
)
角
(
かく
)
貴君
(
あなた
)
賑
(
にぎ
)
起
(
た
)