“山陰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やまかげ72.7%
さんいん21.2%
やまげ3.0%
ヤマカゲ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三間幅の大道路は、山陰やまかげ狭地きょうちも、渓流に荒された所も、駅々の町屋のなかも、また湖畔に沿うても、一路京都まで通じていた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中国ちゅうごくか、山陰さんいんか、甲州路こうしゅうじか。それとも北海道? 満洲まんしゅう? ナニそんなところのはずはないが、江戸でないことだけはたしかです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この溪は山陰やまげ村にて耳川に注ぎ、やがて美々津にて海に入る。山陰村より美々津港までの溪谷美(といつても立派な河であるが)は素晴らしいものであるが、邊鄙へんぴのことゝて誰も知るまい。
鮎釣に過した夏休み (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
ウシトラが受けた山陰ヤマカゲの海村には、稍おんもりとカゲりがさして来た。まだ暗くなる時間ではないがとノゾきこむ機関室のぼん/\時計は、五時に大分近よつたと言ふまでゞある。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)