山陰さんいん)” の例文
中国ちゅうごくか、山陰さんいんか、甲州路こうしゅうじか。それとも北海道? 満洲まんしゅう? ナニそんなところのはずはないが、江戸でないことだけはたしかです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
九州きゆうしゆう山陰さんいん山陽地方さんようちほう畿内諸國きないしよこくやまひくいので暖帶林だんたいりん上部界じようぶかい上部じようぶはすべて頂上ちようじようまでこのたいぞくし、四國しこくでは六千五百尺ろくせんごひやくしやくのところをさかひとし
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
山陰さんいん尼子氏の忠臣に、鹿之介幸盛ありとは、とうにそれがしも聞いておった。——が、先ごろの陣中でかけちがって会わなかったとは? ……何処のことかな」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
安政元年十一月四日五日六日にわたる地震には東海とうかい東山とうさん北陸ほくりく山陽さんよう山陰さんいん南海なんかい西海さいかい諸道しょどうことごとく震動し、災害地帯はあるいは続きあるいは断えてはまた続いてこれらの諸道に分布し
時事雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
しかし恩地小左衛門は、山陰さんいんに名だたる剣客であった。それだけにまた彼の手足しゅそくとなる門弟の数も多かった。甚太夫はそこではやりながらも、兵衛が一人外出する機会を待たなければならなかった。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
山陰さんいんはれの試合場では、終生の恨みをのんで別れた敵ながら、今ここで、親しくその人物に直面してみると、謙譲にして威容、しかも武士道的な襟度、ゆかしむべき真の大剣客であった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せんのすえに青々とすんだ浪華なにわの海には、山陰さんいん山陽さんよう東山とうさんの国々から、寄進きしん巨材きょざい大石たいせきをつみこんでくる大名だいみょうの千ごくぶねが、おのおの舳先へさき紋所もんどころはたをたてならべ、満帆まんぱんに風をはらんで
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)