“舳先”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
へさき97.3%
みよし2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舳先へさきがこちらに向くかと思ったが、それは眼のあやまりで、須臾しゅゆのうちに白い一点になり、間もなく、それも見えなくなってしまった。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
……と思ううちに、その舳先へさきに仁王立ちになった向う鉢巻の友吉おやじが、巻線香と爆弾を高々と差し上げながら、何やら饒舌しゃべり初めた。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
やがて船頭はその離れて動いてゐる綱を引張つて、舳先みよしの方に行つて、それをそこに結びつけた。船は急に風を満面まともに受けて孕んだ。船はいくらか傾くぐらゐになつた。
船路 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)