“初心”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うぶ88.5%
しょしん8.6%
しよしん2.2%
おぼこ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その男も、真面目な初心うぶな男でしたから、僕が貴女に選まれたのと、同じやうな意味で、貴女に選まれたのではないかと思ふのです。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
しかしせっかくの切り出しようも泰然たる「はい」のために無駄死むだじにをしてしまった。初心しょしんなる文学士は二の句をつぐ元気も作略さりゃくもないのである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
婦人をんなはよく/\あしらひかねたか、ぬすむやうにわしさつかほあからめて初心しよしんらしい、然様そんたちではあるまいに、はづかしげにひざなる手拭てぬぐひはしくちにあてた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いくつになっても初心おぼこ娘の純真さを失わない彼女であった筈だけれども、たびたび見合いの場数ばかずを蹈むうちに、矢張一種の厚かましさ、心臓の強さ
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)