“早朝”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
あさまだき38.5%
さうてう38.5%
あさ7.7%
はやい7.7%
まだき7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浅草の観世音、その境内の早朝あさまだき、茶店の表戸はざされていたが、人の歩く足音はした。朝詣あさまいりをする信者でもあろう。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
とあるかへで杜蔭もりかげに、れば、其樣そん早朝あさまだきに、御子息ごしそくあるいてござる、ちかづけば
年が返って新年はるになった。天保十一年一月十日、その晴れた日の早朝あさまだきに、一式小一郎は屋敷を出た。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
早朝あさまだき町はずれへ来て、お兼は神通川に架した神通橋のたもと立停たちどまったのである。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これは毎年の慣例しきたりで七月十五日の早朝あさまだきにご神体の幕屋まくやがひらかれるのである。そうして黄金の甲冑かっちゅうで体をよろった宗介様を一同謹んで拝するのであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いでや出立前しゆつたつまへの一をとこヽろねがひしが、むなしくかげずに明日あす早朝さうてううらめしき便たよ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すでに、大地震おほぢしん當夜たうやから、野宿のじゆくゆめのまださめぬ、四日よつか早朝さうてう眞黒まつくろかほをして見舞みまひた。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ロレ 冥加みゃうがあらせたまへ! れぢゃ、この早朝さうてうに、なつかしいその聲音こわねは? ほう、わかくせ早起はやおきは、こゝろ煩悶わづらひのある證據しょうこぢゃ。
文政十二年ぶんせいじふにねん三月二十一日さんぐわつにじふいちにち早朝さうてうより、いぬゐかぜはげしくて、さかりさくらみだし、花片はなびらとともに砂石させきばした。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
讀上よみあぐるに越前守殿憑司ひようじを見られ此願書の趣きにては嘸々さぞ/\無念むねんに思ふなるべし不便の次第しだいなり妻早其方の一人の娘をころされさぞ愁傷しうしやうならん併し屹度きつと傳吉が殺せし共言難いひがたからんして猿島河原より寶田村へ道程みちのりは何程あるやと申さるゝにお早は憑司がこたへを待たず四十町許是ありと申立れば越前守殿又其日子供は何時頃いつごろ宅を出何方へまかこせしぞとたづねらるゝに憑司頭を上げ柏原かしはばらと申す所へ用有つて早朝さうてうより罷り出しなりと申立れば越前守殿疵所きずしよは如何なりしやと申さるゝに憑司娘は肩先かたさきより切付られ疵は數ヶ所ござりましてくびかくせしや更に見えずと云ふに越前守殿首がなくて我が子と云ふこと如何にして知れしぞとおほせければ憑司ヘイ着物きもので分りますでござりますと云ふに成程なるほど我子ならば着物きもの見覺みおぼえあるは道理もつともなり偖々さて/\不便ふびんの事哉近々呼出よびいだす間罷り立てと仰せられけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのうちに坪内先生のおひつぎを送り、すぐまた、五十余年を、一日もかたわらを離れなかった、浜子の老母が、ぽくりと、それこそぽくりと、早朝あさ顔を洗いながら、臥床ふしどから離れる娘へ
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「おあつらえは何を通しましょうね。早朝はやいんですから、何も出来ゃアしませんよ。桶豆腐おけどうふにでもしましょうかね。それに油卵あぶたまでも」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
いかにとまをせば彼等かれら早朝まだきときさだめて、ちよ/\と囀出さへづりいだすをしほ御寢室ごしんしついでさせたまはむには自然しぜん御眠氣おねむけもあらせられず
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)