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早朝
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あさまだき
ふりがな文庫
“
早朝
(
あさまだき
)” の例文
早朝
(
あさまだき
)
日の出の色の、どんよりとしていたのが、そのまま冴えもせず、曇りもせず。
鶏卵
(
たまご
)
色に濁りを帯びて、果し無き
蒼空
(
あおぞら
)
にただ一つ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
浅草の観世音、その境内の
早朝
(
あさまだき
)
、茶店の表戸は
鎖
(
と
)
ざされていたが、人の歩く足音はした。
朝詣
(
あさまい
)
りをする信者でもあろう。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今朝
(
けさ
)
、
東
(
ひがし
)
の
金
(
きん
)
の
窓
(
まど
)
から
朝日影
(
あさひかげ
)
のまだ
覗
(
のぞ
)
きませぬ
頃
(
ころ
)
、
胸
(
むね
)
の
悶
(
もだへ
)
を
慰
(
なぐさ
)
めませうと、
郊外
(
かうぐわい
)
に
出
(
で
)
ましたところ、
市
(
まち
)
からは
西
(
にし
)
に
當
(
あた
)
る、とある
楓
(
かへで
)
の
杜蔭
(
もりかげ
)
に、
見
(
み
)
れば、
其樣
(
そん
)
な
早朝
(
あさまだき
)
に、
御子息
(
ごしそく
)
が
歩
(
ある
)
いてござる、
近
(
ちか
)
づけば
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
これは毎年の
慣例
(
しきたり
)
で七月十五日の
早朝
(
あさまだき
)
にご神体の
幕屋
(
まくや
)
がひらかれるのである。そうして黄金の
甲冑
(
かっちゅう
)
で体を
鎧
(
よろ
)
った宗介様を一同謹んで拝するのであった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
婦人慈善会は三日続きの予定なりし、初日よりあやかしがつき二日目の
早朝
(
あさまだき
)
、六六館へ出懸くる途次、綾子は内談の
条
(
すじ
)
ありて在原夫人を市兵衛町の
館
(
やかた
)
に見舞えり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
年が返って
新年
(
はる
)
になった。天保十一年一月十日、その晴れた日の
早朝
(
あさまだき
)
に、一式小一郎は屋敷を出た。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
早朝
(
あさまだき
)
町はずれへ来て、お兼は神通川に架した神通橋の
袂
(
たもと
)
で
立停
(
たちどま
)
ったのである。雲のごときは
前途
(
ゆくて
)
の山、
煙
(
けぶり
)
のようなは、
市中
(
まちなか
)
の最高処にあって、ここにも見らるる
城址
(
しろあと
)
の森である。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
師走の末の
早朝
(
あさまだき
)
、
藍
(
あい
)
の雲、
浅葱
(
あさぎ
)
の浪、緑の
巌
(
いわ
)
に霜白き、伊豆の山路の
岨
(
そば
)
づたい、その
苞入
(
つといり
)
の初茄子を、やがて霞の
靉靆
(
たなび
)
きそうな乳の
辺
(
あたり
)
にしっかと守護して、小田原まで使をしたのは、お鶴といって
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“早朝”の意味
《名詞》
早 朝 (そうちょう)
朝早く。
(出典:Wiktionary)
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
“早”で始まる語句
早
早速
早々
早業
早晩
早稲田
早熟
早合点
早鐘
早苗