“苞入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つといり50.0%
つとい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暮に取立ての初穂を、まず新しい苞入つといりにして、切火を打って、ここから七里ある、小田原なる城の鎮守、親仁が産神に、謹上つつしんでたてまつる
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あに、はい、墓さ苞入つといりに及ぶもんか、手間ざいだ。また誰も見ていねえで、構いごとねえだ、といての。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と頼朝のおもてをしげしげ見直し、苞入つといりの刀を彼の手へもどすと、名も告げずに立去ってしまった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同時に、背中から頭高にかかった、雨と露とほこりで汚れた、あやめもわかぬ袋入りの琵琶というものの存在が消滅して、その代りに、わら苞入つといりの四角な横長の箱と覚しきものを背負っている。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)