“攀昇”の読み方と例文
読み方割合
よじのぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明智はその石垣を攀昇よじのぼって、板塀と土蔵との庇間ひあわいの薄暗い中へ入って行った。五六間行くと突当りになってそこに別の塀が行手をふさいでいる。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
血気の頃にはましらの如くする/\と攀昇よじのぼり候そのの幹には変りはなけれども、既に初老を過ぎ候身は、いつか手足思ひのまゝならず、二、三げん登り候処にて片足を滑らせ
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
見ればいぬる日鷲郎と、かの雉子きぎすを争ひける時、間隙すきを狙ひて雉子をば、盗み去りし猫なりければ。黄金丸はおおいに怒りて、一飛びにくってかかり、あわてて柱に攀昇よじのぼる黒猫の、尾をくわへて曳きおろし。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)