広袤こうばう)” の例文
旧字:廣袤
したがつて越後と上野の国界とすべき所もさだまり、利根とね山奥の広袤こうばう概算がいさんするを得たり、此上は上越二国の間によこたはれる利根とねの山脈に攀登はんとうし、国界をさだめて之を通過つうくわ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
信州御岳参みたけまゐり七回の経験けいけんあるをき衆皆之をさうとす、此峠をぐれば字上ヶ原の大平野あり、広袤こうばう凡一万町歩、みづあり良草りやうさうあり以て牧塲ぼくじやうとなすにてきす、今之を不毛にるは遺憾いかんと云ふべし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
水源きて進行しんこう漸やく容易やうゐとなる、六千四百呎の高にたつすれば前日来経過けいくわし来れる所、歴々れき/\眼眸がんばうり、利根河の流域りうえきに属する藤原村の深山幽谷、まるで地図中の物となり、其山の広袤こうばう水の長程
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)