“匀”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
におい51.9%
にほひ24.1%
にお20.4%
にほ3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
犬は毛の長い耳を振って、大きな欠伸あくびを一つすると、そのまままたごろりと横になって、仔細しさいらしく俊助の靴のにおいを嗅ぎ出した。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかしドン・ジユアンは冷然と、舟中しうちうつるぎをついた儘、にほひい葉巻へ火をつけた。さうして眉一つ動かさずに、大勢おほぜいの霊を眺めやつた。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
毒がいは毒飼で、毒害はかえってアテ字である、其毒飼という言葉が時代のにおいを表現している通り、此時代には毒飼は頻々として行われた。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
主上叡感えいかん有りて「たぐひありとたれかはいはむすゑにほふ秋より後のしら菊の花」と申す古歌の心にて、白菊と名附なづけさせたもうよし承り候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)