“諸声”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もろごえ86.5%
もろごゑ10.8%
いっせい2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わあッと、暁の空に向って、突然、諸声もろごえがあがった。まだ敵と接するには不意過ぎた。とび方面に立ち昇った黒煙を見出したのである。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男は三五郎を中に仁和賀のさらひ、北廓ほくくわく全盛見わたせば、軒は提燈ちようちん電気燈、いつもにぎはふ五丁町、と諸声もろごゑをかしくはやし立つるに、記憶おぼえのよければ去年こぞ一昨年おととしとさかのぼりて
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
車夫は諸声いっせい凱歌かちどきを揚げ、勢いに乗じて二歩を抽き、三歩を抽き、ますますせて、軽迅たまおどるがごとく二、三間を先んじたり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)