調しつら)” の例文
佛壇につゞきて棚のやうなものを調しつらへ、これに歌集または料紙箱れうしばこ、硯など色々あり、下のかたは壁にてその前に爐を設く。下のかた折曲りて竹の肱掛窓ひぢかけまどあり。
能因法師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
「いや知らすべき便たよりがないとは、限り申さぬ。本石町の木戸ぎわには、さだめし辻籠がいることでござろう。手紙を調しつらえ、辻籠の者に置き捨てにいたさすれば、念がとどかぬことはござるまい」
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)