調ちよう)” の例文
終に近く益すふるへる声は、つひ平生へいぜい調ちようをさへ失ひて聞えぬ。彼はまさしくその一言いちごんの為には幾千円の公正証書を挙げて反古ほぐに為んも、なかなかをしからぬ気色を帯びてせまれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)