“悩”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
なや64.6%
なやみ13.5%
なやま11.5%
2.1%
2.1%
あや1.0%
なやまし1.0%
のう1.0%
もだ1.0%
わず1.0%
ナヤマ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのいたみなやみの心の中に、いよいよ深く疾翔大力さまのお慈悲じひを刻みつけるじゃぞ、いいかや、まことにそれこそ菩提ぼだいのたねじゃ。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
森の祖母君おほばぎみ此頃わがなやみみとらむとて、しばし留まりゐ給ひしが、今宵講釈のあれば、夜も更けなむ、われこそ共に往きて寝めとて、楼に登り給ひぬ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
此の色目で男をなやましたかとお村をズタ/\に斬り、われは此の口で文治郎に悪口をいたかと嬲殺なぶりごろしにして、其の儘脇差をほうり出し
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
思うように動かないのを気にんで、神経衰弱から、次第に現在の病状に進んで来たのであろう、何れにしても
性慾の敏感さ——すべて、執拗しつようなもの、陰影を持つもの、堆積たいせきしたもの、揺蕩ようとうするもの等がなつかしく、同時にそれはまたかの女に限りなくやましく、わづらはしかつた。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
自分が手籠てごめになろうとしたのを、折よく来かかってたすけてくれた、旅客に顔を見られたが、直ぐにとこうの口も利かず、鬼にられた使の白鳩しらはと、さすがに翼をあやめたらしゅう、肩のあたり
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのままにひたと思入るのみなりし貫一も、やうやなやましく覚えて身動みじろぐとともに、この文殻ふみがら埓無らちなき様を見て、ややあわてたりげに左肩ひだりがたより垂れたるを取りて二つに引裂きつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この湖水の名をチベット語でマパム・ユムツォ(〔無能勝母湖〕)といって居る。また梵語ぼんごには阿耨達池アノクタッチといい漢訳には無熱むねつのうとしてある名高い湖水であります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
我が恋なり、恋ゆゑにもだゆるにあらず、牢獄の為に悶ゆるなり、我は籠中にあるを苦しむよりも、我が半魂の行衛ゆくゑの為に血涙を絞るなり。
我牢獄 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
其処そこにはなつかしき母上の飛び出で給いて、やれ無事に帰りしか、大病をわずらいしというに、かくすこやかなる顔を見ることの嬉しさよと涙片手に取りすがられ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
空電妨害ニナヤマサル。貴局ノ送信ヲシバラク中止セヨ。——
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)