“白鳩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらはと66.7%
しろばと33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下界げかいものとしてはあま靈妙いみじい! あゝ、あのひめ女共をんなども立交たちまじらうてゐるのは、ゆきはづかしい白鳩しらはとからすむれりたやう。
のきに高くってある鸚鵡おうむ秦吉了いんこかご、下に置き並べてある白鳩しらはとや朝鮮鳩の籠などを眺めて、それから奥の方に幾段にも積みかさねてある小鳥の籠に目を移した。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
さはあれどわが見し花うりの目、春潮をながむるよろこびの色あるにあらず、暮雲を送る夢見心あるにあらず、伊太利イタリア古跡の間に立たせて、あたりに一群ひとむれ白鳩しろばと飛ばせむこと、ふさはしからず。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あらゆる人種からなる、十三万人の観衆に包まれた開会式オオプニングセレモニイは、南カルホルニアの晴れわたった群青ぐんじょうの空に、数百羽の白鳩しろばとをはなち、その白いかげが点々と、碧玻璃へきはりのような空に消えて行くころ
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)