“手籠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てごめ49.1%
てご29.8%
てかご19.3%
たご1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蝶吉はあたかも手籠てごめにされたもののごとく、三人がかりで身動きもさせない様子で、一にん柄杓ひしゃくを取って天窓あたまから水を浴びせておった。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これ悪漢が持てりし兇器きょうきなるが、渠らは白糸を手籠てごめにせしとき、かれこれ悶着もんちゃくの間に取りおとせしを、忘れて捨て行きたるなり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さはいへまた久留米絣をつけ新らしい手籠てかごかゝえた菱の實賣りの娘の、なつかしい「菱シヤンヨウ」の呼聲をきくのもこの時である。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
田圃たんぼの中に出る。稲の植附はもう済んでいる。おりおりみのを着て手籠たごを担いで畔道あぜみちをあるいている農夫が見える。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)