“たご”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タゴ
語句割合
田子42.3%
23.1%
7.7%
担桶7.7%
多胡3.8%
田児3.8%
他語3.8%
多湖3.8%
手籠3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右の方へは三保の松原が海の中へ伸びている、左の方は薩埵峠さったとうげから甲州の方へ山が続いている。前は清水港、檣柱ほばしらの先から興津おきつ蒲原かんばら田子たご浦々うらうら
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「それなればなぜ、そちは早くも約束をやぶったのか。忠円僧正を介しての、そちの上書、誓文せいもんとは、事ごとに約がたごうているではないか」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笑やアがって……あれまア肥料桶こいたごかたげ出しやアがった、たごをかたせ、アヽ桶をおろして挨拶しているが……あゝ兼だ新田しんでんの兼だ、御厄介ごやっけいになった男だからなア
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うらはたけ担桶たごならんでますから、それへなさいまし。僧
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
多胡 わたくしは、お向ひの多胡たごでございます。御無沙汰をいたしてをります。今日はまた、とんだお厄介で……。さ、みなさん、多勢ですから、なるほど露天の方がいゝでせう。
犬は鎖に繋ぐべからず (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
次は、それぢや、多胡たごさん……。
犬は鎖に繋ぐべからず (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
田児たごの浦ゆうち出でて見れば真白ましろにぞ不尽ふじ高嶺たかねゆきりける 〔巻三・三一八〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ひるれどかぬ田児たごうら大王おほきみのみことかしこみよるつるかも 〔巻三・二九七〕 田口益人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
〔評〕政府郡縣ぐんけんふくせんと欲す、木戸公と南洲と尤も之を主張す。或ひと南洲を見て之を説く、南洲曰くだくすと。其人又之を説く、南洲曰く、吉之助の一諾、死以て之を守ると、他語たごまじへず。
多湖たご外記げきは、亀井能登守の江戸家老だった。べっこうぶちの大眼鏡を額へ押し上げて、微笑の漂っている視線を、岡部辰馬のうえに据えた。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
田圃たんぼの中に出る。稲の植附はもう済んでいる。おりおりみのを着て手籠たごを担いで畔道あぜみちをあるいている農夫が見える。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)