“たこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タコ
語句割合
凧29.7%
章魚20.8%
蛸16.8%
紙鳶14.1%
胼胝6.8%
鮹5.4%
高1.9%
紙凧1.1%
紙鴟0.5%
蛸樹0.5%
人夫0.3%
多胡0.3%
田子0.3%
の0.3%
也故0.3%
多古0.3%
太胡0.3%
肉豆0.3%
胝0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近辺のスパルタ人種の子供らはめいめいに小さな凧(たこ)を揚げてそれを大凧の尾にからみつかせ、その断片を掠奪(りゃくだつ)しようと争うのである。
田園雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「さあ、そんなものは、あの魚屋には居なかつたやうだぜ。もつとも章魚(たこ)はあつたがなあ。あの章魚の脚つきはよかつたなあ。」
山男の四月 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
『畳二畳敷程の蛸(たこ)がな、砂の上を這ふてましたのやらう。そうしたら傍に居た娘はんがびつくりしやはつてきやつと云やはりましたで。』
住吉祭 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
壁燈を点(つ)けに行った刑事の一人が、何気なく窓の外を見ると、中空に浮んだ一枚の紙鳶(たこ)が、暗夜の帆船のようにスウッと近づいて来る。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
やがて皮削(かわそ)ぎ庖丁(ぼうちょう)や縫針で、胼胝(たこ)の出来た手で、鼓や太鼓の撥(ばち)をもち、踊りも、梅にも春や藤娘、お座敷を間に合わせるくらいに仕込まれた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
二つの鮹(たこ)が帆となり船となつて海上を走つて行く話や、鮑(あはび)取りの漁女(あま)が盥に乳含児をのせて置いて、水底から潜り出て来ては、太い息を吹きながら
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
「ほんま言うたら、六十円でもやって行かれしまへんネん。子供(がき)が二人も居よりまんネん。きょう日(び)物が高(たこ)おまっさかいな」
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
道はよく乾き、風のために塵埃(じんあい)が立っていた。家並の遠くの空に、紙凧(たこ)が二つ三つ上っていた。そしてそれは風に揺れていた。それを見ながら彼は駅の方にあるいた。
黄色い日日 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
江戸の児曹(こども)が春の遊は、女児(こ)は繍毬(てまり)羽子擢(はごつき)、男児(ご)は紙鴟(たこ)を揚(あげ)ざるはなし。我国のこどもは春になりても前にいへるごとく地として雪ならざる処なければ、歩行(ほかう)に苦(くる)しく路上(みちなか)に遊をなす事少(すくな)し。
島の中央にタロ芋田が整然と作られ、その周圍を蛸樹(たこ)やレモンや麺麭(パン)樹やウカル等の雜木の防風木が取卷いてゐる。
ああ此の一夏中 人夫(たこ)の労働は待ち構えてる
章魚人夫 (新字新仮名) / 広海大治(著)
人夫(たこ)は前借金二十五円にしばられて
章魚人夫 (新字新仮名) / 広海大治(著)
上野国(かみつけぬのくに)歌。「多胡」は上野国多胡(たこ)郡。今は多野(たの)郡に属した。「草枕」を「多胡」の枕詞としたのは、タビのタに続けたので変則の一つである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
吾(あ)が恋(こひ)はまさかも悲(かな)し草枕(くさまくら)多胡(たこ)の入野(いりぬ)のおくもかなしも 〔巻十四・三四〇三〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
遣(つかは)したる喜八とやらん捕(とら)れたるや又外に有事(あること)成(なる)かと不審(ふしん)に思ひ能(よく)聞(き)けば其人(そのひと)は全く彼の喜(き)八に相違(さうゐ)なく火付盜賊に陷(おち)いり近々(きん/\)に火罪(ひあぶり)との事なりしかば田子(たこ)の伊兵衞(いへゑ)思ふは科(とが)なき者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
茲(こゝ)に又(また)田子(たこ)の伊兵衞は質屋(しちや)の火付盜賊(ひつけたうぞく)召捕(めしとら)れ近々(きん/\)引廻(ひきまはし)にでる由(よし)噂(うはさ)を聞(きゝ)偖(さて)は我八十兩(りやう)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
細(ほそ)い竹(たけ)や紙(かみ)でこしらへたものが、だん/\凧の(たこ)のかたちに成(な)つて行(い)つた時(とき)は、どんなに父(とう)さんも嬉(うれ)しかつたでせう。父(とう)さんはその凧(たこ)に絲目(いとめ)をつけまして、田圃(たんぼ)の方(はう)へ持(も)つて行(ゆ)きました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
夫(そ)れ(六九)貴人(きじん)、計(けい)を得(え)て、自(みづか)ら以(もつ)て功(こう)と爲(な)さんと欲(ほつ)するを、説者(ぜいしや)與(あづ)かり知(し)れば則(すなは)ち身(み)危(あやふ)し。(七〇)彼(かれ)顯(あらは)に出(い)だす所(ところ)の事(こと)有(あ)り、廼(すなは)ち自(みづか)ら以(もつ)て也故(たこ)と爲(な)すに、説者(ぜいしや)與(あづ)かり知(し)れば則(すなは)ち身(み)危(あやふ)し。
ゆえにかりに二三の同名の大字が地形やや相似たとしても必ずしも一つを他の原因とはすることができないが同じ地名は二つだけ他にある。一つは下総(しもうさ)香取(かとり)郡多古(たこ)町の大字である。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
太胡(たこ)さんという、何か不平を蔵していたらしい酒のみの壮士が、私がほおずきをふくんでいるのを見て、たった一言激しくたしなめたことがある。
五人ともに人並みすぐれてがんじょうな手をしているばかりか、その両手の指の腹から手のひらにかけて、いち面に肉豆(たこ)が当たっているのです。
あたいの父(ちゃん)はどこへ行った……あの唄も、みなの耳に胝(たこ)ができるほど、朝晩聞かされたもので、このチョビ安には、父も母もないはず。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)