“路上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろじやう25.0%
みちなか25.0%
じべた12.5%
みち12.5%
みちのべ12.5%
ろじょう12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はつ‥‥」と、田中たなかはあわてて路上ろじやう腹這はらばひになつてばした。が、はなかなかとどかなかつた。手先てさき銃身じうしんとが何度なんど空間くうかん交錯かうさくつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
江戸の児曹こどもが春の遊は、女繍毬てまり羽子擢はごつき、男紙鴟たこあげざるはなし。我国のこどもは春になりても前にいへるごとく地として雪ならざる処なければ、歩行ほかうくるしく路上みちなかに遊をなす事すくなし。
寒い寒い朝、耳朶が千断ちぎれそうで、靴の裏が路上じべたに凍着くのでした。此寒い寒い朝だのに、停車場はもう一杯の人でした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
陽の弱よわしい夕方近いころで、通る人の影が、寒く長く路上みちに倒れていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
こはき物を見付けつと、なほ隠れて車をり過し、ひらりとその上に飛び乗りて、積みたるさかなをば音せぬやうに、少しづつ路上みちのべ投落なげおとすを、牛飼は少しも心付かず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
ふたたび、路上ろじょうると、かぜが、みみもとで、「みんなながれのごとくってしまった。」と、ささやきました。かれたよりなく、さびしく、ひとりうなずいたのでした。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)