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ろじやう
「はつ‥‥」と、
田中はあわてて
路上を
腹這ひになつて
手を
延ばした。が、
手はなかなか
届かなかつた。
手先と
銃身とが
何度か
空間で
交錯し
合つた。
モハメッドの僧侶ひとりが
路上にてただに
太陽の
礼拝をする
まるで
酒場の
醉ひどれのやうな
兵士の
集團は
濕つた
路上に
重い
靴を
引き
摺りながら、
革具をぎゆつぎゆつ
軋らせながら
劍鞘を
互にかち
合せながら、
折折寢言のやうな
唸り
聲を
立てながら