“まくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マクラ
語句割合
95.0%
冒頭3.0%
0.3%
木牛0.3%
枕上0.3%
枕席0.3%
枕頭0.3%
真闇0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
好い塩梅あんばいに眠ったらしい悦子の寝息をうかがいながら起きて、まくらもとの電灯のスタンドの横に置いてあるさっきの帳面を開けて見た。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「わたしが丁度二十歳はたちの時だから、元治元年——京都では蛤御門はまぐりごもんいくさがあつた年のことだと思へ。」と、をぢさんは先づ冒頭まくらを置いた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし激情にくじけて、枕まくら上に倒れ伏した。そしてすすり泣いた。
木牛まくらを入れると泳ぎ出し、築いた川倉が見る間に流されて行き、あとからあとから土俵を運んだり石を転がしたり、無用にひとしい労力を昨夜から寝ずにつづけているのでありました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
やせ果てしはさらにやせて、肉という肉は落ち、骨という骨はあらわれ、蒼白あおじろおもてのいとど透きとおりて、ただ黒髪のみ昔ながらにつやつやと照れるを、長く組みて枕上まくらにたらしたり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
南はその夜、こおりのように冷たい新人と枕席まくらを共にした。南は望んでいた情調を味わうことができなかった。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
じつと松太郎の寝姿を見乍ら、大儀相に枕頭まくらを廻つて、下駄を穿いたが、その寝姿の哀れに小さく見すぼらしいのがお由の心に憐愍あはれみこころを起させた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しばしは庭のすみずみを照らししばらくして次第に消えゆくをかれは静かにながめてありしが火消えて後もややしばらくは真闇まくらなる庭のおもをながめいたりとぞ。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)