“眤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じっ67.4%
じつ16.3%
7.0%
ぢつ2.3%
なづ2.3%
した2.3%
なじ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今の弾丸たまは当らなかった。だが今度浮いて来たら、と伊藤次郎はじっと海面を見戍みまもっていたが、ふとその眼を流血船へ移したとたんに
流血船西へ行く (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そして、急に真面目な顔をしてじつと男の顔を見ながら、『真箇ほんたうよ、私石女うまずめなんですもの。子供を生まない女は女ぢやないでせう?』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
従者 (っと主人の顔を眺め)お顔もおやつれ遊ばしました。頬も額も青玉のように青褪めておりまする。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして、急に眞面目な顏をしてぢつと男の顏を見ながら、『眞箇よ。私石女うまずめなんですもの。子供を生まない女は女ぢやないんでせう?』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わが愛するはなづさはる温柔をんにうの黒き眼にして
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ても耳の底に残るようになつかしい声、目の奥にとどまるほどにしたしい顔をば「さようならば」の一言で聞き捨て、見捨て、さて陣鉦じんがねや太鼓にき立てられて修羅しゅらちまたへ出かければ
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
来た夜から蝙也の身の廻りの世話を始めたが、口数もすくなく表情も冷やかでいかにもなじみにくい感じだった。
松林蝙也 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)