“きつかけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
機会38.5%
切懸15.4%
切掛15.4%
冒頭7.7%
7.7%
機掛7.7%
機會7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何の機会きつかけからか、話は、信仰問題に落ちた。もつとも二人共に基督教キリストけうへ籍を置くゆゑ、自然そこへ行つたのだらう。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
其麽そんな筈はないと自分で制しながらも、断々きれぎれに、信吾が此女を莫迦ばかに讃めてゐた事、自分がそれを兎や角ひやかした事を思出してゐたが、腰を掛けるを切懸きつかけ
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ぼつ/\雨がふり出して来たのと煙草を買ひに来た人があるのを、切掛きつかけに、わたくしは腰をあげ
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
と云ふのを冒頭きつかけに、裏に怒りを潜めながら、表は優しい口調で、お末に因果を含めだした。お末は初めの中は何がと云ふ気で聞いて居たが、段々姉の言葉に引入れられて行つた。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
その客が帰つたのをきつかけに、融もホテルへ帰らうとした。
折鞄 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
見物けんぶつやままち一杯いつぱいさ。けれども、なん機掛きつかけもなしに、てくり/\だから、へんがした。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『橘さんは餘りらん方ですね。』と云つた樣な機會きつかけから、日下部君と志田君の間に酒の論が湧いて、寢酒の趣味は飮んでる時よりも飮んで了つてからにある
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)