“とたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トタン
語句割合
途端75.7%
塗炭13.5%
亜鉛7.0%
機會0.5%
亞鉛0.5%
土炭0.5%
斗胆0.5%
0.5%
機会0.5%
途炭0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつの間にやら、第三コメディ「砂丘さきゅうの家」は幕となった。弦吾は同志帆立に脇腹わきばらを突つかれて、あわてて舞台へ拍手を送った。途端とたん
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
天下の塗炭とたんを救い、害賊を討ち、国土に即した公権を確立し、やがては永遠の平和と民福を計るにある。分っておるかそこのところは!
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
亜鉛とたん屋根にパラパラと来る雨の音が聞えなくなりましたからね、随分不断に使った躯ですよ。若い時分にゃ宇都宮まで俥ひいて、日帰りでしたからね。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つかはされしかば捕方とりかたの者共長庵が宅の表裏おもてうらより一度に込入たる然るに長庵はことわざにいふくさい者の見知みしらずとやら斯かる事とはゆめにも知らず是は何事ぞと驚く機會とたんに上意々々とよばはるを長庵は身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とになし渡り求むる阿部川の此方の岸へつくふね飛乘とびの機會とたんうしろからヤレ待居まちをらう重五郎と追駈おつかけ來るは別人ならず江尻えじりの宿の落破戸ならずもの儀右衞門と云男なりいとも白妙が馴染客なじみきやくにて是迄多くの金銀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
宗助そうすけつぎにある亞鉛とたんおとしのいた四角しかく火鉢ひばちや、やすつぽいいろをした眞鍮しんちゆう藥鑵やくわんや、ふるびたながしのそばかれたあたらしぎる手桶てをけながめて、かどた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
けだし当時の王と称する者、皆いわゆる仁義をかりはかる者なり。これをもってその法王にねいする、彼がごとくついに世を救うゆえんのものをもって、民を土炭とたんおとしいるるに至る。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
戴曼公は書法を高天漪こうてんいに授けた。天漪、名は玄岱げんたいはじめの名は立泰りゅうたいあざな子新ししん、一のあざな斗胆とたん、通称は深見新左衛門ふかみしんざえもんで、帰化明人みんひとえいである。祖父高寿覚こうじゅかくは長崎に来て終った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
痛いからバラリと放すところをば、とたんをうたしてドンと仙太郎を投げる。
席亭せきていの主人が便所へ出掛けて行く、中の役者が戸をあけて出る機会とたん、その女の顔を見るが否や、席亭せきていの主人は叫喚きゃっと云って後ろへ転倒ひっくらかえてめえまだ迷っているか堪忍してくれとおがみたおされ。
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
はずみに四五本の毛は指に掛った儘で抜けスラ/\と尻尾の様な紐がさわる其途炭とたん入毛だけは根が無いから訳も無く抜けて手に掛る。
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)