機會とたん)” の例文
新字:機会
つかはされしかば捕方とりかたの者共長庵が宅の表裏おもてうらより一度に込入たる然るに長庵はことわざにいふくさい者の見知みしらずとやら斯かる事とはゆめにも知らず是は何事ぞと驚く機會とたんに上意々々とよばはるを長庵は身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とになし渡り求むる阿部川の此方の岸へつくふね飛乘とびの機會とたんうしろからヤレ待居まちをらう重五郎と追駈おつかけ來るは別人ならず江尻えじりの宿の落破戸ならずもの儀右衞門と云男なりいとも白妙が馴染客なじみきやくにて是迄多くの金銀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
踏しめつゝ二足三足はし近く出行機會とたん裏口に人の足音爲ければ惣右衞門は耳引立てあれお時何やらうらで聲がするコレさお時早く行や行て見て來やれ是さ/\と急立せきたてられ女房は早々に立出誰殿かと云に彼の者小聲にて然言さういうこゑはお時樣やれ/\うれしやと言を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)