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冒頭
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まくら
ふりがな文庫
“
冒頭
(
まくら
)” の例文
客は小僧いほど落着いて、世間話の
冒頭
(
まくら
)
をだらだらとふった。それで焦らされて、わざとの渋い表情も自然に装えて、顔をしかめた。
婚期はずれ
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「わたしが丁度
二十歳
(
はたち
)
の時だから、元治元年——京都では
蛤御門
(
はまぐりごもん
)
の
戰
(
いくさ
)
があつた年のことだと思へ。」と、をぢさんは先づ
冒頭
(
まくら
)
を置いた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「世の中は金と女が
敵
(
かたき
)
なり、早く敵にめぐり逢いたし」——いつぞや辻講釈で聞いた
冒頭
(
まくら
)
の歌が、ひしひしと迫って来るようです。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「笈摺草紙」を手に入れそこなつた自分の失敗談を
冒頭
(
まくら
)
にふつて、梶原君が「日本橋」を手に入れた一事を購書美談として世の人に傳へようと思ふ。(大正七年七月七日)
貝殻追放:011 購書美談
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「自分は
姶良
(
あひら
)
郡
帖佐
(
てうさ
)
の住人で
臍
(
へそ
)
の
緒
(
を
)
切つて
以来
(
このかた
)
演説などいふ下らぬ事をやつた事もなし、またやらうとも思はなかつたが、一生に一度の積りで今日は
喋舌
(
しやべ
)
らして貰ひたい」といふ
冒頭
(
まくら
)
で
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
それじゃそのガリガリの一件から世界のマン丸いわけが、わかったてえお話を
冒頭
(
まくら
)
からやって見やすかね……ガリガリてなあ人間を豚や犬とゴッチャにして
腸詰
(
ちょうづ
)
めにする器械の音なんで……ヘエ。
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「わたしが丁度
二十歳
(
はたち
)
の時だから、
元治
(
げんじ
)
元年——京都では
蛤御門
(
はまぐりごもん
)
のいくさがあった年のことだと思え」と、おじさんは先ず
冒頭
(
まくら
)
を置いた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と
冒頭
(
まくら
)
を置いて、金助はべらべらと締りもなく、お角に頼まれて出かけたことから自分の手柄話、結局、このたびの大魔術のことになって、お角という女の親分肌を
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
と、
冒頭
(
まくら
)
を置いて語り出したのが、即ち次の物語だ。
因
(
ちなみ
)
に記す、右の猟師は年のころ五十前後で、いかにも朴訥で律儀らしく、決して嘘などを吐くような男でない。
木曽の怪物:――「日本妖怪実譚」より
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“冒頭”の意味
《名詞》
冒 頭(ぼうとう)
その文や話の始まりの出出し。
物事の始め。のっけ。単独で副詞的、他の語句と合わせて副詞句的にも用いられる。
(出典:Wiktionary)
冒
常用漢字
中学
部首:⼌
9画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“冒”で始まる語句
冒
冒涜
冒険
冒涜的
冒險
冒険者
冒頓
冒險者
冒険譚
冒進