“元治”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げんじ69.2%
がんじ15.4%
ぐわんぢ7.7%
げんぢ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「わたしが丁度二十歳はたちの時だから、元治げんじ元年——京都では蛤御門はまぐりごもんのいくさがあった年のことだと思え」と、おじさんは先ず冒頭まくらを置いた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
このお爺さんこそ安政あんせいの末から万延まんえん文久ぶんきゅう元治がんじ、慶応へかけて江戸花川戸はなかわどで早耳の三次と謳われた捕物の名人であることがわかった。
わたくしは舊幕府の家來で、十七の時に京都二でうの城(今の離宮)の定番ぢやうばんといふものになつて行つた。江戸を立つたのが、元治ぐわんぢ元年の九月で、例の蛤御門はまぐりごもんたゝかいのあつてから二個月かげつのちの事である。
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)
元治げんぢ元年十一月二十六日、京都守護の任に当つてゐた、加州家の同勢は、折からの長州征伐に加はる為、国家老くにがらうの長大隅守おほすみのかみを大将にして、大阪の安治川口あぢかはぐちから、船を出した。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)