“定番”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうばん63.6%
ぢやうばん36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蜂谷は四百石の物頭ものがしらで、去年から江戸定番じょうばんになって来ていた。伊東七十郎は伊達の家臣ではなかった。
「もし、定番じょうばんさん。わたしが引っ返して来るまで、この小僧を奥へほうり込んで置いてください。縛って置くにゃあ及ばねえが、逃がさねえように気をつけて……」
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これは京橋口定番ぢやうばん米津丹後守昌寿よねづたんごのかみまさひさが、去年十一月に任命せられて、まだ到着せぬので、京橋口も遠藤があづかりになつてゐるからである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは舊幕府の家來で、十七の時に京都二でうの城(今の離宮)の定番ぢやうばんといふものになつて行つた。江戸を立つたのが、元治ぐわんぢ元年の九月で、例の蛤御門はまぐりごもんたゝかいのあつてから二個月かげつのちの事である。
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)