『木曽の怪物（きそのえてもの）：――「日本妖怪実譚」より（――「にほんようかいじったん」より）』

これは亡父の物語。頃は去る明治二十三年の春三月、父は拠ろなき所用あって信州軽井沢へ赴いて、凡そ半月ばかりも此の駅に逗留していた。東京では新暦の雛の節句、梅も大方は散尽くした頃であるが、名にし負う信濃路は二月の末から降つづく大雪で宿屋より外へ …

著者	岡本綺堂
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	「文芸倶楽部　日本妖怪実譚」1902（明治35）年7月
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約5分（500文字/分）
朗読目安時間	約8分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

平生（つねづね） 間（げん） 為（さ） 化（ばか） 為（た） 散（ちり） 因（ちなみ） 所為（しわざ） 降（ふり） 怪物（えてもの） 若（もし） 立（たて） 徐（しず） 尽（つ） 私（わし） 拠（よんどこ） 此方（こっち） 為（し） 仮（たと） 駅（しゅく） 云云（しかじか） 有合（ありあ） 駈（かけ） 的（あて） 何方（どっち） 何物（なんに） 飛（とん） 斯（こ） 冒頭（まくら） 人間（ひと） 這奴（こいつ） 可怪（おかし） 跳（おど） 一歩（ひとあし） 猶（なお） 片股（かたもも） 燃上（もえあが） 鮮血（なまち） 研職（とぎや） 私（わたし） 種々（いろいろ） 顫（ふる） 立止（たちどま） 肝（きも） 麓路（ふもとじ） 背後（うしろ） 能（よ） 談話（はなし） 四辺（あたり） 中（うち） 了（しま） 体（てい） 何（ど） 併（しか） 価（あたい） 傍（そば） 凡（およ） 分入（わけい） 商人（あきんど） 噴飛（ふきとば） 噺（はなし） 流石（さすが） 委（くわ） 山路（やまみち） 屹（きっ） 引担（ひっかつ） 引返（ひっかえ） 彼（か） 悸然（ぎょっ） 扨（さて） 抑留（ひきと） 旧（もと） 木霊（こだま） 毛鑷（けぬき）