“蛸”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
たこ86.6%
だこ13.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巨大なるたこの頭を切り取って載せたように、頭頂は大薬鑵おおやかんであるが、ボンのくぼには芼爾もうじとした毛が房を成している。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
談中——主なるものは、きのこで、かれが番組の茸をげて、比羅びらの、たこのとあのくたらを説いたのでも、ほぼ不断の態度が知れよう。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
角帽をかむる日まで、レントゲン技術員として勉強していた教室、ああ、一緒に入学試験を受け、同じく角帽の栄冠を得た親友たこちゃんはどうなったろう。
長崎の鐘 (新字新仮名) / 永井隆(著)
大きい重油の燃焼炉が地下室の真中にがんっていて、それから太い送気筒が、七、八本各部屋の床へ、たこの足のようにのび上っている。
ウィネッカの秋 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
お銀はその病室から、そのころ出たての針金を縮ませて足を工夫した蜘蛛くもたこの翫具を持って来て、それを床の上にかけわたされた糸につないだ。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
といっているとき、部屋の中からは、一人の役人が、頭から湯気ゆげを立てて、まるでだこのような真赤な顔で飛び出してきた。
「アハハ。成る程。死んどる死んどる。ウデだこごとなって死んどる。酒で死ぬ奴あどじょうばっかりションガイナと来た」
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
煮売屋に据えてある酒樽の商標や、下げてあるビラの種類を見た。洋紅ようこうで真赤に染めてあるウデだこの顔をながめた。
「畜生! どこで飲んできやがったんだ。やっと金を掴めやア チェッ、だこになって帰ってきやがる……」
反逆 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
ドレゴはエミリーを浴室から追い出すと、ゆでだこのように真ッ赤になった身体で立ち上り、タオルで拭うのもそこそこにして服を着かえると、エミリーを自家用車に乗せてはしり出した。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)