“青苔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あおごけ75.5%
あをごけ12.2%
せいたい10.2%
あおこけ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い寺院おてらにでも見るような青苔あおごけえた庭の奥まったところにある離座敷はなれに行って着いた人達は、早く届いた荷物と一緒に岸本を待っていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
青苔あをごけの美しくした、雨落のところに据ゑた、まがい物ながら大きい鞍馬石くらまいしの根に、ポカリと小さい穴があいてゐるのです。
満庭の樹影青苔せいたいの上によこたはりて清夏の逸興にはかきたるを覚ゆる時、われ年々来青花のほとりに先考所蔵の唐本たうほんを曝して誦読日の傾くを忘る。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
たとえば青苔あおこけうえに、二つ三つこぼれた水引草みずひきそうはなにもて、たたみうえすそみだしてちかけたおせんの、ぼりのような爪先つまさきは、もはやかたたたみんではいなかった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)