“鞍馬石”の読み方と例文
読み方割合
くらまいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青苔あをごけの美しくした、雨落のところに据ゑた、まがい物ながら大きい鞍馬石くらまいしの根に、ポカリと小さい穴があいてゐるのです。
一巡ひとまわりして来て、蹂口に据えてある、大きい鞍馬石くらまいしの上に立ち留まって、純一が「ひるから越して来てもいのですか」と云うと、蹲のそばこけにまじっている、小さい草をつまんで抜いていた婆あさんが
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「奧樣は、御氣性がすぐれていらつしやいますので、夜中でも必ず外の手洗鉢てうづばちでお手を清められます。雨戸を一枚開けてあげますと、鞍馬石くらまいしの手洗鉢から、御自分で水をおくみになつて——」