“あおごけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
青苔97.4%
蒼苔2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこに、わずか二間ふたまの茶屋がある。小さい水屋が附いているのみで、青苔あおごけの匂うばかりふかい泉石に、銀杏いちょうの黄色な落葉が、かけひの下にたまっていた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四角に石を畳んだ井戸がわに一面に青苔あおごけが生えている。書生はいきなりその石に手をついて、井戸の中をのぞきこんだ。
暗黒星 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
竹のまだ青々した建仁寺垣のめぐらされた庭の隅には、松や杜松ひばまじって、ぶち入りの八重の椿つばきが落ちていて、山土のような地面に蒼苔あおごけが生えていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)