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青苔
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あをごけ
ふりがな文庫
“
青苔
(
あをごけ
)” の例文
青苔
(
あをごけ
)
の美しく
蒸
(
む
)
した、雨落のところに据ゑた、
擬
(
まが
)
い物ながら大きい
鞍馬石
(
くらまいし
)
の根に、ポカリと小さい穴があいてゐるのです。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ただ色彩が變化を表はすばかりであつた。
燈心草
(
とうしんさう
)
と
青苔
(
あをごけ
)
が沼地に生えはびこつた處は緑、黒く見えるのはヒースばかりが生えてゐる乾いた土なのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
たとひ軒端がくづれて、朽ち腐つた
藁屋根
(
わらやね
)
にむつくりと
青苔
(
あをごけ
)
が生えて居るやうな
破家
(
あばらや
)
なりとも、親から子に伝へ子から孫に伝へる自分の家を持つて居た。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
おゝ/\
乱暴狼藉
(
らんばうらうぜき
)
で、
飛石
(
とびいし
)
なぞは
狗
(
いぬ
)
の
糞
(
くそ
)
だらけにして、
青苔
(
あをごけ
)
を
散々
(
さん/″\
)
に
踏暴
(
ふみあら
)
し、
折角
(
せつかく
)
宜
(
よ
)
い
塩梅
(
あんばい
)
に
苔
(
こけ
)
むした
石燈籠
(
いしどうろう
)
を
倒
(
たふ
)
し、
松
(
まつ
)
ヶ
枝
(
え
)
を
折
(
を
)
つちまひ、
乱暴
(
らんばう
)
だね……
何方
(
どちら
)
からお
入来
(
いで
)
なすつた。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
束
(
たば
)
になつて
倒
(
たふ
)
れた
卒塔婆
(
そとば
)
と共に
青苔
(
あをごけ
)
の
斑点
(
しみ
)
に
蔽
(
おほ
)
はれた
墓石
(
はかいし
)
は、岸と
云
(
い
)
ふ限界さへ
崩
(
くづ
)
れてしまつた
水溜
(
みづたま
)
りのやうな
古池
(
ふるいけ
)
の中へ、
幾個
(
いくつ
)
となくのめり込んで
居
(
ゐ
)
る。
無論
(
むろん
)
新しい
手向
(
たむけ
)
の花なぞは一つも見えない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
日蔭の大地は、炭の粉と
青苔
(
あをごけ
)
だらけで、曲者の足跡の見極めがつかぬばかりか、どんなに血を吸つたところで翌る日までには淨化してしまひさうです。
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
芙蓉
(
ふよう
)
、古木の
高野槇
(
かうやまき
)
、山茶花、萩、蘭の鉢、大きな自然石、むくむくと盛上つた
青苔
(
あをごけ
)
、
枝垂桜
(
しだれざくら
)
、黒竹、
常夏
(
とこなつ
)
、
花柘榴
(
はなざくろ
)
の大木、それに水の近くには
鳶尾
(
いちはつ
)
、其他のものが、程よく
按排
(
あんばい
)
され
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
萱門
(
かやもん
)
が
有
(
あ
)
つて
締
(
し
)
めてあるのを無理に押したから、
閂
(
かんぬき
)
が
抜
(
ぬ
)
け、
扉
(
とびら
)
が
開
(
あ
)
く
機
(
はず
)
みに
中
(
なか
)
へ
転
(
ころ
)
がり
込
(
こ
)
み、泥だらけになつて、
青苔
(
あをごけ
)
や
下草
(
したくさ
)
を
踏
(
ふ
)
み
暴
(
あら
)
し、
辷
(
すべ
)
つて
転
(
ころ
)
んで
石燈籠
(
いしどうろう
)
を
押倒
(
おしたふ
)
し、
松
(
まつ
)
ヶ
枝
(
え
)
を
折
(
を
)
るといふ
騒
(
さわ
)
ぎで
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“青苔”の意味
《名詞》
青い色つまり緑色の苔。
(出典:Wiktionary)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
苔
漢検準1級
部首:⾋
8画
“青”で始まる語句
青
青年
青々
青葉
青柳
青梅
青山
青白
青銅
青楼