“墓石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はかいし60.0%
ぼせき28.0%
おはか4.0%
しるし4.0%
はか4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何(なん)にもならないで、ばたりと力(ちから)なく墓石(はかいし)から下(お)りて、腕(うで)を拱(こまぬ)き、差俯向(さしうつむ)いて、ぢつとして立(た)つて居(ゐ)ると、しつきりなしに蚊(か)が集(たか)る。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
道子(みちこ)は一晩(ひとばん)稼(かせ)げば最低(さいてい)千(せん)五六百円(ぴやくゑん)になる身体(からだ)。墓石(ぼせき)の代金(だいきん)くらい更(さら)に驚(おどろ)くところではない。冬(ふゆ)の外套(ぐわいたう)を買(か)ふよりも訳(わけ)はない話(はなし)だと思(おも)つた。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風、永井壮吉(著)
遠藤清子の墓石(おはか)の建ったお寺は、谷中(やなか)の五重塔(ごじゅうのとう)を右に見て、左へ曲った通りだと、もう、法要のある時刻にも近いので、急いで家を出た。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「オオ、袖ヶ浦の凪(なぎ)にのぞんで、兄上のお墓石(しるし)が見えるわ……」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雨の日には、梢(こずえ)から雨滴(あまだ)れがボタボタ落ちて、苔蘚(こけ)の生えた坊主の頭顱(あたま)のような墓石(はか)は泣くように見られた。ここの和尚さんもやがてはこの中にはいるのだなどと清三は考えた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)