“一晩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとばん96.6%
あるばん3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一晩ひとばんのお醫師いしや離座敷はなれざしきのやうなところめられますと、翌朝あけのあさ咽喉のどへもとほりません朝御飯あさごはんみました。もなくでございましたの。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道子みちこ一晩ひとばんかせげば最低さいていせん五六百円ぴやくゑんになる身体からだ墓石ぼせき代金だいきんくらいさらおどろくところではない。ふゆ外套ぐわいたうふよりもわけはないはなしだとおもつた。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
道理だうりこそ、出入でいりをひとかくしてかたちせぬと、一晩あるばんさんが注進顏ちうしんがほで、てがららしくつたことおぼえてる。……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それが一晩あるばん、真夜中に、十畳の座敷を閉め切ったままで、どこかへ姿をかくしたそうで。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)