“墓標”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はかじるし46.2%
ぼひょう30.8%
しるし15.4%
ぼひよう7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沈黙は周囲を支配していた。並び立つ古い墓標はかじるしも唯生き残るもののためにのみあるかのように見えた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「死んだら、めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片かけ墓標はかじるしに置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。またいに来ますから」
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
其の内村の者も参り、観音寺の和尚様も来て、何しろすてては置かれないと早速此のよしを名主から代官へ訴え検死済の上、三人の死骸は観音堂のわきへ穴を掘って埋め、大きな墓標はかじるしを立てました。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
逼塞ひつそくした息はおなかの上へ墓標はかじるしをたてようとする。
藍色の蟇 (新字旧仮名) / 大手拓次(著)
跡を弔ふ墓標はかじるし
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
兵隊墓に白木の墓標ぼひょうがふえるばかりのこのごろ、若者たちはそれを、じじやばばの墓よりも関心をもってはならない。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
生まされる女も、子どもの将来が、たとえ白木しらき墓標ぼひょうにつづこうとも、あんじてはならないのだ。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
墓標ぼひょうには女の名前が書いてあったが覚えていない。
人間灰 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と云う小さな墓標ぼひょうが立てられた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
おかてられた、あたらしい墓標ぼひょううえを、いまも、あさは、西にしやまから、ひがしさとへ、晩方ばんがたには、ひがしそらから、西にしそらへと、かえっていくからすのれがあります。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
——私たちが旅にふと見る、名知らぬ路傍の草の花叢はなむらは、そこが彼女の足が止った最期さいごの地であった墓標しるしかも知れない。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……ことに、お石碑の註文をうけて、内匠頭様のお墓標しるしを彫っているってえと、彫っているうちに、殿様のお心だの、瑤泉院ようぜいいん様のお気もちだの、又、赤穂藩の大勢様が、どんな気がしてるかと口惜しくって、涙が出て
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして墓標ぼひようのようなものをつくつたかもれませんが、それも現在げんざいではなにのこつてゐませんからわかりません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)