“墳墓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふんぼ56.7%
おくつき23.3%
はか6.7%
つか3.3%
はかあな3.3%
はかば3.3%
みはか3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
忌々いまいましげに振り返って、年の寄ったことも表示した。若い女性の半裸体がブザマに見えるようになれば、人生はもう墳墓ふんぼに近い。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「サクソンのかしこき神にちなみてぞ、けふをば『ヱンスデイ』といふ。その神見ませ、よるよりも暗くさびしき墳墓おくつきに、くだりゆくまで我が守る宝といふは誠のみ。」
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
私の両親ふたおやの墓は、ついこの右の方のおか松蔭まつかげにあるんだが、そこへ参詣おまいりをして、墳墓はかの土に、かおりい、すみれの花が咲いていたから、東京へ持って帰ろうと思って、三本みもとばかりんで
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玄徳の父母祖先の墳墓つかは、すべて涿郡たくぐんにあるので、母公は、婿の孝心をよみし、それに従うのはまた、妻の道であると、機嫌よく夫婦ふたりを出してやった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空いている墳墓はかあなが待っているのですからね
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
じゃあ何で食ってるかというと、あちこちの墳墓はかばを掘って、殉葬じゅんそう(死者にえて埋めた生前の遺愛品)の珠だの金銀を見つけては、市でこかしているものらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くい八千度やちたびその甲斐もなけれど、勿躰もつたいなや父祖累代墳墓みはかの地を捨てゝ、養育の恩ふかき伯母君にもそむき、我が名の珠に恥かしき今日けふ、親はきずなかれとこそ名づけ給ひけめ
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)