義経はもろ肌を脱いで、小冠者に、背なかの灸をすえさせていた。 やや離れて、広縁をうしろにし、じっと、先刻から手をつかえているのは、夫人の静の前であった。 八月の真昼である。 六条室町の町中とは思えぬほど、館は木々に囲まれている。照り映える青 …
著者 | 吉川英治 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「主婦之友」昭和15年5月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約23分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約38分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
何処
重
攫
許
灸
放
庇
八月
容貌
夫人
新
忍
女
兄弟
緒
纒頭
老
遮
強
夫
獄舎
牛車
父
無
異
伴
侍
顫
俯
果
冷
簾
前提
厳
耐
襲
墓標
瑤々
潜
清経
沸
真紅
母様
此方
欣
確
東側
箭
築地
旗下
新宮
散々
純
細
掻抱
捕
愚
情
腕
恍惚
怨
怒
落人
床
覚
婦道
賤
大物
吐
郎
足跡
匿
遇
通
雨乞
乳
馳
命
顫
執
革
鎧
唇
鞍馬
経宗
鞍
磯
禅師
立退
笠
築土
雑色
繞
陣痛
隔
障
粮米
粛然
簾中
篤
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